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曲面・凹凸に貼れる!今注目の新技術「UV-DTFプリント」とは?~特長・仕組み・他方式との違いを徹底解説~

  • 1月30日
  • 読了時間: 7分
曲面・凹凸に貼れる!今注目の新技術「UV-DTFプリント」とは?~特長・仕組み・他方式との違いを徹底解説~

UVプリントの耐久性とDTFの転写技術の柔軟性を掛け合わせた「UV-DTFプリント」。

従来の印刷方式では難しかった曲面や凹凸面にも対応できるため、販促グッズやノベルティ、インテリア雑貨など幅広いシーンで注目を集めています。

本記事では、UV-DTFプリントの特徴から仕組み、他方式との違いまでわかりやすく解説しております。新しい表現方法や製品ラインアップ拡大を検討している方必見です。



1.UV-DTFプリントとは?

UV-DTF (UV Direct To Film)は、UV硬化インク(紫外線で固まるインク)を使って、糊付きの専用フィルムにデザインを印刷し、シールのように貼り付ける(転写する)ことができる技術です。UV-DTF以外にも「UV転写シール」「UVデカール」などとも呼ばれています。

まず、UV-DTFプリントについて深掘りする前に、従来からの印刷方式であるUVプリントとDTFプリントの仕組みについて簡単にご説明します。

 

1-1. UVプリントとは?

UVプリント(UV硬化型インクジェット印刷)は、UV硬化インクを使用して、印刷したい素材にダイレクトにインクを吹きかけ、UV光を照射して硬化させる印刷方式です(ダイレクト印刷方式)。瞬時にインクが固まるので乾燥時間が不要で、耐擦過性・耐水性にも優れています。

 

UVプリントの仕組み
上図:UVプリントの仕組み

UV-DTFプリントは、このUV硬化インクを採用しているため、耐久性に優れています。また、柔らかい表面の布地から硬い表面のアクリル・金属まで多様な素材に対して直接印刷することができます。

 

1-2. DTFプリントとは?

DTFプリントは、水性インクを使用して、専用フィルムにデザインを印刷し、ヒートプレス機の熱と圧力で素材に転写する方式です。水性インクを使用しているため柔軟性や伸縮性に優れており、Tシャツなどの繊維素材に適しています。


DTFプリントの仕組み
上図:DTFプリントの仕組み

UV-DTFプリントでは、熱ではなく指やスキージーを使った圧着による転写方式を採用しています。そのため、ヒートプレス機など複数の設備が不要で、印刷機一台で完結します。

 

UV-DTFは、UVインクによる「耐久性」とDTFの転写方式による「柔軟性」を兼ね備えた、いいとこ取りの印刷方式なのです。


2.UV-DTFプリントの特長
UV-DTFプリントした鉢

●さまざまな形状に転写できる

高低差のある面や球体の側面など、くぼみやうねりにもしっかりと密着します。

印刷可能な範囲が広がり、デザイン性を高めることができます。

 

●幅広い素材に印刷ができる

陶器やプラスチックなど、UVインクが定着しにくい素材にもプリントできます。

 

● カス取り不要で誰でも簡単に貼れる

印刷後は、対象物に貼ってアプリケーションを剥がすだけで完了。ステッカーシートのようなカス取り(余白の除去)作業が不要で生産効率向上につながります。

 

●細かいデザインも余白なしですっきり

ステッカーでは難しい、素材の風合いを生かした余白のない繊細な表現が可能です。

余白の色を気にする必要がなく、デザインの幅が広がります。

 

 

3.UV-DTFプリントの仕組み

UV-DTFプリントの作業工程は以下の通りです。

 

STEP1:印刷

デザインデータを糊付きの専用フィルムにホワイト→カラー→クリアの順で印刷します。

印刷後断面

STEP2:圧着

機械でアプリケーションを圧着させます。

圧着後断面

 

STEP3:貼り付け

印刷したデザインを切り取り、専用フィルムから剥がして対象物に貼り付け、擦って密着させます。(剥離した際、専用フィルムに付いていた糊はすべてアプリケーション側に移っています。)

フィルム剥離後断面

 

STEP4:完成

アプリケーションを剥がしたら完成です。

デザイン部分以外の不要な糊はアプリケーションに残ります。

アプリ剥離後断面

 

 

カス取り作業が発生しないため、生産効率が向上します。

 

3-1. UVプリントとの違い

UVプリントとの違いは、アプリケーションを通じて転写させる方式のため、くぼみやうねりに対してもきれいに印刷することができる点です。

UVプリントは、素材に直接印刷する必要があるため、凹凸や球体などの急な曲面がある表面に対しての印刷を不得意とします。また、素材に直接印刷するため、UVインクが定着しにくい陶器やプラスチックへの印刷も苦手としています。

 

3-2. DTFプリントとの違い

DTFプリントとの違いは、ヒートプレス機を必要としない点と、プラスチックや金属などの硬質素材にも印刷できる点です。

DTFプリントでは、デザインの転写に熱と圧力を使用するため、プラスチックのような熱に弱い素材には使用できません。また、使用するパウダー状の粘着剤は、熱を加えることで素材繊維に糊がしっかりと結合する仕組みのため、硬質素材との相性が悪く、はがれやすくなります。

 

4. 他の印刷方式との比較

導入前に比較されることが多い主要な印刷方式についてまとめました。UV-DTFプリントはフルカラー・曲面印刷が可能で、小ロット生産にも対応できます。

 

UV-DTF

プリント

UV

プリント

DTF

プリント

昇華転写

プリント

シルク

プリント

製版

不要

不要

不要

不要

必要

フルカラー

(白インク

なし)

単色

曲面印刷

小ロット

耐久性

コスト

(初期費用高)

(大量生産時)

作業工程

①印刷

②アプリケーション圧着

③貼り付け

①印刷

②カット

③カス取り

④貼り付け

①印刷

②接着粉をつけベーキング

③熱プレス機で圧着

①転写紙に印刷

②熱転写

①製版

②印刷

③乾燥

不向きな

素材

布/ざらつきの強い素材

曲面・凹凸面/弾力ある素材

硬い素材

ダークカラーの素材

毛羽立った生地/立体的な形状

 

5. UV-DTFプリントの留意点

耐久性や加飾の手軽さが魅力のUV-DTFプリントにも、いくつか注意点があります。

 

●平滑ではない素材が苦手

UV-DTFプリントは、フィルムを転写して密着させる仕組みのため、ザラついた表面では接着が不十分になりやすく、剥がれや気泡が生じることがあります。そのため、木材や布などの不均一な素材へのプリントには不向きです。

 

●初期費用が高額

専用のUVプリンターや専用の転写用フィルムなどの導入コストが高く、新規での導入には初期投資の負担が大きい点が課題です。ただし、リースや補助金などの制度を活用することで、初期費用を抑えられる場合もあります。

 

●新技術のため機種のラインアップが少ない

UV-DTFは比較的新しい印刷技術のため、対応機種やメーカーの選択肢がまだ限られていますが、今後の市場拡大に伴いラインアップが増えていくことに期待が高まっています。

 

6. UV-DTFプリンター:ミマキ「UJV300DTF-75」

市場で高い評価を受け続けているミマキのUVインクジェットプリンター「UCJV300シリーズ」。その高画質と安定性を受け継いだ、ミマキ初のUV-DTFプリンターです。

 

UJV300DTF-75

✓印刷→転写で簡単プリント ✓カス取り作業不要 ✓余白のない細かいデザイン可能


▼詳しい特徴やスペックについては、製品ページをご覧ください。

7. まとめ

UV-DTFプリントは、UV印刷の強みである耐久性と、転写方式ならではの柔軟性をあわせ持つ新しいプリント技術です。

曲面や凹凸のある素材にも対応でき、細かいデザインを余白なしで仕上げられることから、今後さらに利用シーンが拡大していくと考えられます。

 

桜井株式会社では、UV-DTF以外にも様々な機器を取り扱っております。なにかお困りごとがございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。





執筆者紹介

下原 えみ(shimohara emi)

2024年桜井株式会社に入社。社員研修後にマーケティンググループへ配属。社会人生活もWEBマーケティングもまさにゼロからのスタートとなるが、どちらも両立するべく日々勉強に励んでいる。最近はドラマ「相棒」を観るのが楽しみのひとつ。観葉植物を探してあちこち巡る日々を送っている。

 
 
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